移植組織のFISH解析
Y染色体特異的プローブによる骨髄幹細胞やES細胞、iPS細胞など移植細胞の生着や細胞融合の確認が可能です。また、異種移植の研究では当社製動物種特異的FISHプローブを用いることにより明るいシグナルを得ることができ、低倍率での移植細胞の分布を観察することができます。Rat Y染色体プローブを新たに製作し、これまで困難だったラットでの移植細胞の検出解析も可能になりました。
同種移植組織での移植細胞の検出
同種移植組織ではメス組織にオス細胞もしくはオス組織を移植しXY染色体プローブもしくはY染色体プローブを用いて移植されたオス細胞の検出を行います。
マウス肝臓パラフィン包埋切片でのY染色体とX染色体の検出
オスマウスの肝臓パラフィン切片においてY染色体(黄)およびX染色体(赤)の検出を行いました。
マウス心臓パラフィン包埋切片でのY染色体とX染色体の検出
オスマウスの心臓パラフィン切片においてY染色体(黄)およびX染色体(赤)の検出を行いました。
オスマウス細胞を移植した雌マウス肝臓でXY FISHにより検出された融合細胞
移植細胞の生着確認試験において、ドナーがオス、レシピエントがメスであればY染色体を組織切片中に検出することによりドナー細胞の生着が確認できます。また、細胞融合が生じている場合にはXXXYのシグナルを1つの核に検出することが出来ます。
ブタ切片でのY染色体の検出
オスブタ細胞を移植したメスブタ組織でのY染色体の検出を行いました。オス細胞由来の核にはY染色体の黄色のシグナルが観察されます。
ラットパラフィン包埋切片でのY染色体の検出
オス細胞を移植したメスラットのパラフィン包埋切片においてY染色体(黄)の検出を行いました。核は青く対比染色しています。
異種移植組織での移植細胞の検出
異種移植組織ではそれぞれの動物種特異的なFISHプローブを用いてドナー及びレシピエントの細胞の検出を行います。ヒト、カニクイザル、ブタ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、ハムスター等のプローブがあり、その他の動物種のプローブも作成可能です。ただし、2種の組み合わせには制限がある場合がありますのであらかじめお問い合せ下さい。動物種特異的プローブを用いて培養細胞での他動物種細胞のコンタミネーションチェックを行うことも可能です。
ヒト細胞(黄色)をマウス(赤)に移植した移植系での融合細胞の検出
ヒト細胞をラット肺に移植(ヒト細胞:黄色、ラット細胞:赤)
動物種特異的プローブによる異種細胞の検出例
それぞれの動物由来の細胞を混合して特異的なプローブによる検出を行いました。上記組み合わせによるそれぞれの動物種由来細胞の検出が可能です。他の組み合わせの可否につきましてはあらかじめテストする必要がありますのでお問い合せ下さい。
ご注文前にお読み下さい
送付いただいた組織切片よりXY染色体FISHプローブもしくは動物種特異的FISHプローブを用いたシグナルを検出いたします。
培養細胞でのコンタミネーションチェックも可能です(マウスフィーダー細胞の混入など)。
解析は検出条件の検討に時間を要する場合がございますので解析期間、解析価格等、詳細はお問い合せください。