染色体異常の解析
マルチカラーもしくは染色体特異的プローブを用いた染色体異常の解析を行います。ギムザ染色のみで染色体数や形状を調べる簡易核型解析も行っております。
ヒト、マウスおよびラットの比較染色体マッピング
全染色体を別々の色に染色するマルチカラーFISH法により染色体転座や異数性を解析します(マルチカラーFISH解析はヒト、マウスおよびラットでのみ可能です)。ヒトやマウス個体由来細胞の他、培養細胞での解析も行います。ES細胞の検定にもご利用いただけます。また、マルチカラーFISHとFISHマッピングの同時解析も承ります。
ヒトリンパ球より作成した染色体標本でのマルチカラーFISH解析
すべての染色体を別々の色に染色することで、転座や異数性の解析が容易にできます。
マウス培養細胞でのマルチカラーFISH解析
マルチカラー解析の結果、このマウス由来細胞は第6染色体のトリソミー及び第16染色体の転座が観察されました。
ラット培養細胞でのマルチカラーFISH解析
染色体を別々の色で染色することが可能です。染色体の構造異常を容易に判定できます。ラットの場合は13番染色体と14番染色体の識別は染色体形状での判定となります。
染色体バンディング法(Gバンド・Qバンド)による核型解析
染色体バンディング法により染色体異常を解析します。Gバンディング、Qバンディング、Cバンディングに対応いたします。20細胞の核型を解析するとともに50細胞の染色体数をカウントしご報告いたします。
ヒト細胞のQバンド解析
21番トリソミー 47,XX,+21
21番トリソミー 47,XX,+21
ヒト細胞のGバンド解析
正常 46,XY
正常 46,XY
簡易核型解析(染色体数解析)
DAPI染色もしくはギムザ染色のみで主に染色体数の異常を解析します。50細胞の染色体数をカウントし、染色体数の分布をご報告いたします。顕著な染色体異常であれば簡易核型解析で検出できる場合もあります。
簡易核型解析では染色体数の異常およびギムザ染色レベルで確認できる染色体異常についての情報を提供することが出来ます。染色体異常の詳細な情報を得るためにはマルチカラーFISH解析を行う必要があります。
ご注文前にお読み下さい
- マルチカラーFISH解析はヒト、マウスおよびラットが解析可能です。染色体バンディング解析および簡易核型解析はあらゆる動物種で可能です。ヒト、マウスのほかラット、ハムスター、イヌ、ネコ、ブタなどでも解析しております。解析用のサンプルとして培養細胞、血液、または脾臓細胞をご用意いただきます。特殊な培地をご使用の場合は培地も一緒に送付いただきます。
- 染色体標本作成後、DAPI染色もしくはギムザ染色により染色体数の異常について調査いたします(簡易核型解析)。さらにQバンディングもしくはGバンディングを行い染色体を並べたカリオグラムを作成し核型解析を行います。解析期間は2週間です。
- マルチカラーFISH解析はヒト、マウスおよびラットにおいて解析可能です。M-FISHプローブによりFISHを行って複数のマルチカラー画像を取得した後、解析可能な5〜10細胞について専用ソフトウエア(ライカ社製)を用いてカリオグラムの作成を行います。解析期間は約1ヶ月となります。